ランドセルに使われる素材は、主に「人工皮革」「牛革」「コードバン」の3種類です。カタログなどの商品情報には必ず書かれていますが、「実際のところどう違うの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、ランドセルに使われている3種類の素材の特徴をご紹介します。
この記事でわかること
- ランドセルの素材ごとの特徴
- ランドセルの素材の選び方
ランドセルの素材は何がある?素材ごとの特徴を紹介
ランドセルに使用される主な素材は以下の3つです。
- 人工皮革
- 牛革
- コードバン(馬革)
それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。
人工皮革
人工皮革は、本革の見た目と構造に似せて作られた人工素材です。本革の特徴を再現しているものの、強度・耐水性・重さ・見た目において、本革とは違いがあります。
強度 | ・引き裂きに堪える力を示す「引裂強度」は、本革(牛革やコードバンなどの天然皮革)よりも低い |
耐水性 | ・不織布をベースに表面を樹脂コーティングしてあり、人工皮革・牛革・コードバンの3つのなかでも、とくに優れている |
重さ | ・本革(牛革やコードバン)よりも軽い |
見た目 |
・本革ならではの質感や風合いには劣る ・本革に比べると経年変化しにくい |
人工皮革の良さは主に2つあります。
1つ目は「耐水性に優れていること」です。水に濡れてしまっても染み込むことがなく、サッと拭くだけでお手入れが簡単です。
2つ目は「軽さ」です。例えば、同じ作りのランドセルでも、本革と人工皮革では人工皮革のほうが軽く仕上がります。
なお、人工皮革といっても、さまざまなメーカーが人工皮革を作っているので、メーカーごとに特徴の違いはあります。池田屋では「クラリーノ」と「ベルバイオ」を使用しています。
牛革
牛革とは、牛の皮を加工して作られた本革で、以下のような特徴があります。
強度 | ・引き裂きに堪える力を示す「引裂強度」に優れている |
耐水性 | ・水分に弱く、濡れたまま置いておくと染みや変色してしまう |
重さ | ・人工皮革とコードバンの中間くらい |
見た目 | ・人工皮革と比べて上品な質感 |
馴染み | ・使い込んでいくうちに、やわらかく馴染んでいく |
牛革の大きな特徴は、強度に優れ、使い込むほど体に馴染んでいくことです。
素材自体の耐水性は人工皮革に劣りますが、ランドセルに使用する牛革は防水コーティングを施す※ことでその点を補っています。
※ヌメ革製のような、特殊な素材を除く(ヌメ革とは、表面加工をほとんど行わない革のこと)
コードバン
コードバンとは、馬のお尻の部分から採れる本革で、以下のような特徴があります。
強度 |
・細かい繊維が密に詰まっている構造で、厚みのある生地では引裂強度に優れている ・表面は弱く、押しキズ(圧力によるキズ)が付きやすい |
耐水性 | ・水分に弱く、濡れたまま置いておくと染みや変色してしまう |
重さ | ・繊維の密度が高いため重い |
見た目 |
・牛革よりもキメが細かく、美しいツヤがある ・使い込むと色合いや艶が変化する(経年変化) |
コードバンは、「革のダイヤモンド」として知られる高級な素材であることが大きな特徴です。そのきめ細やかな質感から、鏡のように輝くツヤと、なめらかな手触りが魅力的です。
1頭あたりから少量しか採れず、またすべての馬から採れるわけでもありません。近年は採取できる量が減ってきているため、ますます希少性が高まっています。このため、ランドセル全体がコードバンで仕立てられた商品は少なく、ほとんどの場合はほかの素材と組み合わせて作られています。
なお、コードバンも人工皮革と比べると耐水性に劣りますが、ランドセルに使用する際には防水コーティングが施されるのが一般的です。
ランドセルの特徴は素材によって変わる
一般的なランドセルの場合、本体に使用する素材によって、ランドセルの強度や耐水性、重さ、見た目が変わってきます。このため、それぞれの素材が持つ良いところやマイナスな面を踏まえて考えると良いでしょう。
人工皮革のランドセルは、軽量で耐水性に優れていることが特徴です。軽いので、お子様の負担をなるべく減らしたい親御さんにぴったり。水に濡れても染み込まず、汚れがつきにくいので、日常のお手入れが簡単です。ただし、強度や見た目の質感は本革に劣ります。
牛革のランドセルは強度の高さと上品な質感が特徴で、「丈夫なものが欲しい」「高級感も大切にしたい」という方におすすめです。ベルト部分も牛革で作られているため、肩にしっかりフィットし、背負いやすさに優れますが、一方で人工皮革のランドセルよりも重さがあり防水性も弱くなります。
コードバンのランドセルの魅力は、その特有の美しさと高級感にあります。しかし、素材の希少性が高いため、ランドセルの価格も高めです。またランドセルにしたとき、3つの素材のなかで最も重くなります。高級感や本革の質感を重視したい方に適しているでしょう。
池田屋では素材の違いを気にせずお好みのランドセルを選べます
ここまででご説明した通り、ランドセルに使われる素材には、素材ごとに特徴があり、一般的には素材の特徴がそのままランドセルの特徴として反映されます。
たとえば、人工皮革のランドセルは軽くて耐水性が高い、牛革のランドセルは強度が高く体に馴染みやすい、などです。
人工皮革・牛革・コードバンのそれぞれに良さがあるので、「人工皮革の軽さや耐水性も魅力的だけど、本革の強度や高級感も捨てがたい」というように、どの素材を選ぶか迷う方は多いでしょう。
ただ、池田屋のランドセルは一般的なランドセルと違い、どの素材でも性能に差がありません。素材を気にすることなく、お子様の好みに合わせてカラーやデザインが選べます(超軽量モデルを除く)。
複数の素材を組み合わせ、モデルごとに性能の差が出ないようにしています。牛革の強度と馴染みやすさ、人工皮革の軽さと耐水性、素材ごとの良いところを組み合わせたことで、軽く強度に優れ、耐水性の高いランドセルに仕上がっています。
※本体表面(カブセ、大マチ、ポケット)は各モデルごとに牛革、クラリーノ、ベルバイオいずれかの素材となります。
詳細は、以下の表のとおりです。
【池田屋のランドセル|モデルごとの性能・保証内容の違い】
人工皮革 (防水クラリーノ) |
人工皮革 (防水ベルバイオ) |
防水牛革 | 防水コードバン | 超軽量モデル | |
耐久性と耐水性(※1) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
頑丈な本体(耐荷重テスト80kgをクリア) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
池田屋だけのオリジナルパーツ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
防水牛革の肩ベルト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 人工皮革 |
収納力 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
小マチがなく、ファスナーポケットが5cmほど低い (※2) |
6年間無料修理保証 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※1:同じ表面コーティングと樹脂フレーム構造による耐久性と耐水性
※2:本体の大きさは変わらない
素材選びでお悩みの方は、ぜひ一度池田屋の店舗、展示会で、実際に見て、触って、背負ってみてください。
まとめ
ランドセルに使われる素材は、主に「人工皮革」「牛革」「コードバン」の3種類です。素材ごとの特徴がランドセルの特徴になることが一般的で、素材によってランドセルの耐久性、防水性などの性能に違いがあります。
しかし、池田屋のランドセルは「牛革×人工皮革」というように複数の素材を組み合わせ、それぞれの素材が持つ良さを活かしているため、モデルごとの性能に違いはありません(超軽量モデルを除く)。そのため、性能の差を気にすることなく、お子様が気に入ったデザインやカラーのモデルをお選びいただけます。
素材ごとに雰囲気や手触りも違うので、実物を見て実際に触ってみることをおすすめします。
池田屋では全国にある6店舗で、全モデル・全カラーのランドセルを展示しています。44都道府県で開催している展示会では、ランドセルを実際に背負ってお確かめいただけます。
このほかにも自宅に居ながらランドセルを試着できる「レンタル試着サービス」もあり、「テレビ電話相談サービス」とあわせてご利用いただくことで、店頭と同じように実際にランドセルを背負いながらスタッフの説明を受けることも可能です。
ランドセル選びの際は、ぜひ一度ご利用ください。