ランドセルの錠前には、手でひねって閉める手動式ロックのほかに、自動で閉まる自動式ロックがあります。
自動式ロックは一見便利に思えますが、使いやすさや耐久性の面で注意が必要なことも。ランドセルはお子様が6年間使うものなので、ロックの種類も慎重に選びたいですね。
今回は、ランドセルの自動式ロックの仕組みや注意点、ほかのロックのタイプとの違いを紹介します。
この記事でわかること
- 自動式ロックの仕組み
- ほかのロックのタイプとの違い
- 自動式ロックの注意点
ランドセルの自動式ロックってどんなもの?
まずは、自動式ロックの基本的な構造や仕組み、ほかのロックとの違いを見ていきましょう。
構造と仕組み
自動式ロックは、「本体側の錠前」「ボタン」「カブセ側の錠前」の3つのパーツからできています。
カブセ側(フタ部分)にある錠前で、本体側の錠前に付いているボタンを押し込むと、自動でつまみが90度回転してロックがかかる仕組みです。つまみを手で回すことなく、自動でロックされます。
ロックの解除は、手動式ロックと同じようにつまみを回して解除します。
手動式ロックとの違い
手動式ロックは、つまみを手動で回すことで鍵を開け閉めする仕組みです。閉めるときにつまみを手で回すかどうかが、手動式と自動式の主な違いになります。
ちなみに、手動式ロックはつまみを左右どちらにも回すことができますが、自動式ロックは左右どちらかにしか回らない商品もあります。
ランドセルの自動式ロックの注意点
自動式ロックは、構造や仕組みの関係で次のようなデメリットがあります。
- 手動式ロックよりも壊れやすい
- 閉めたつもりが閉められていないことがある
- つまみが片方にしか回らないため使いにくいシーンがある
それぞれについて詳しくご説明します。
手動式ロックよりも壊れやすい
シンプルな構造の手動式ロックに比べると、複雑な構造の自動式ロックは故障が起こりやすくなります。
手動式ロックは、外側にあるつまみを回すだけでロックされる仕組みで、その構造は「つまみだけ」と非常にシンプルです。一方、自動式ロックは、ロックを自動で行うためのパーツがいくつか組み込まれており、構造が複雑になっています。
例えば、強い衝撃を受ける、ほこりや砂が入り込む、錠前差込みが変形するなどで、パーツのかみ合わせが悪くなり、動きにくくなったり動かなくなったりする場合があります。
閉めたつもりが閉められていないことがある
手動式ロックは自分で回してロックするので閉め忘れが起こりにくいですが、自動式ロックは押し込むだけでロックできるので、操作に慣れると閉まっているかどうか確認し忘れてしまうことがあります。
例えば、錠前差込みの穴とつまみの位置がずれていることに気付かず、「ロックした」と思い込んでしまうようなケースです。
また、荷物の量が多いとカブセ(フタ部分)が閉まりにくくなるので、いつも通りロックしたつもりだったのにされていなかった、というようなこともあるでしょう。
つまみが片方にしか回らないため使いにくいシーンがある
自動式ロックにはつまみが時計回りにしか回らないものがあり、この場合不便に感じるシーンが出てくるかもしれません。
例えば、左手でつまみを回す、ランドセルを逆向きに置いている状態で開ける、ランドセルを背負った状態で誰かに開けてもらうなど、状況によっては使いにくいと感じる場合があると思います。
池田屋のランドセルは特許取得のスライド式手動ロックを採用
池田屋ランドセルは、ここまでで紹介した「自動式ロック」「手動式ロック」のどちらでもない、自社開発の「スライド式手動ロック」を採用しています(特許取得済)。
錠前に3つのミゾがついていて、荷物の量に応じて最適な位置でロックをかけられるようになっています。錠前にはマグネットを使っていて、荷物の量に合わせて自然にロックの位置が決まる仕組みです。
一般的な錠前差込みと違ってタテ穴がひとつしかないので、閉める際にどちらの穴につまみを入れるか迷うことがありません。
つまみは左右どちらにも回るようになっているので、どんな状況でもスムーズに開け閉めできます。
>>(22)タテ穴ひとつで迷わない、使いやすいロック 【池田屋ランドセル】
まとめ
ランドセルの錠前には、主に自動式ロックと手動式ロックの2つがあります。
自動式ロックは、カブセ側(フタ側)の錠前を押すと自動でロックされる仕組みです。その構造や仕組みから、以下のような注意点があります。
- 手動式ロックよりも壊れやすい
- 閉めたつもりが閉められていないことがある
- つまみが片方にしか回らないため使いにくいシーンがある
ランドセルはお子様が6年間使うものなので、「お子様にとっての使いやすさ」や「親御さんが安心できる耐久性」を考えて選ぶことが大切です。
池田屋のランドセルは、オリジナルのスライド式ロックを採用しています。自動式と手動式の良いところをうまく組み合わせた使いやすい錠前となっています。
ぜひ店舗や展示会、レンタル試着サービスで実物に触れてみてくださいね。