小学生は毎日持ち運ぶものが多く、ランドセルも重くなりがちです。重いランドセルはお子様の負担になるのはもちろん、姿勢や健康に悪い影響を与えることもあります。
軽いランドセルを選ぶことも大事ですが、中身をしっかり整理整頓することも大切です。荷物の重さを減らすと、より使いやすくなります。
今回はランドセルの中身をうまく整理するコツをご紹介します。
小学生のランドセルの中身は何が入っている?
小学生が持っていく荷物には、毎日持ち帰る物と、週末や学期の終わりごとに持って帰る物があります。学校によっても異なりますが、次のような持ち物が多いです。
【毎日】 | 【定期的】 |
・教科書、漢字・計算ドリル ・ノート、下敷き ・連絡帳 ・プリント類 ・筆箱(筆記用具) ・タブレット、パソコン ・給食セット(お箸や布巾など) ・ハンカチ、ティッシュ ・水筒 など |
・体操着 ・上履き ・給食着 ・雨具(折り畳み傘やカッパ) ・習字道具、絵の具セット ・鍵盤ハーモニカ、リコーダー など |
毎日持ち帰る物だけでもかなりの量で、そのほとんどはランドセルに入ります。さらに学年が上がると、持ち物がもっと増えていきます。
なので、ランドセルの中は上手に整理することが大切です。きちんと整理すれば、忘れ物が減って手荷物も少なくなります。
荷物を少なくして両手を空けると、転んでしまったときや雨の日でも安全です。
ランドセルの中身を整理整頓する5つのコツ
整理整頓というと「荷物ごとに入れる場所をきちんと決めて・・・」といったように考えがちですが、大人が考える「よい整理の仕方」が、必ずしも子どもにとって使いやすいわけではありません。お子様とよく話しながら、少しずつ整理整頓の習慣を身につけていくことが大切です。
ランドセルの中身を整理するためのコツを詳しくご説明します。
ランドセルにある収納場所の用途を知る
ランドセルを上手に使うためには、まずランドセルの構造をよく知ることが大切です。ランドセルには、3つのポケット(収納スペース)が付いていて、それぞれに特徴や使い方のコツがあります。
これらのポケットをうまく使い分けると、荷物をきちんと整理できて必要なものをすぐに取り出せるようになります。
大マチ(メイン収納)
大マチは、ランドセルのなかで一番大きなスペースで、メインの収納場所です。大マチには教科書やノートだけでなく、水筒や上履きのような厚みのあるものも入ります。重いものや大きなものを大マチに入れると、ランドセル全体のバランスがよくなります。
小マチポケット(サブ収納)
小マチポケットは、大マチの手前にある薄めのポケットです。小マチポケットは中に入れたものが見やすく取り出しやすいので、必要になったときにすぐに取り出したいもの、失くしてしまいやすいものなどを入れるのがおすすめ。たとえば筆箱・提出物などです。また、図書館の本など借り物を入れておくと返し忘れを防げます。
ちなみに小マチポケットに「折り畳みタイプ」と「箱型タイプ」の2種類があります。
折り畳みタイプは、荷物の多さに合わせてポケットの厚さを変えられるのが特徴です。反対に、箱型タイプは厚さが固定されていて調整できません。
池田屋のランドセルは、ホックで小マチポケットをたたむことができます。最大4.5cmまで広げられるので、上履きや筆箱のような厚みのあるものも入れられます。
ファスナー付きの前ポケット
3つの主なポケットのなかで、かぶせを開けたときに一番手前にあるのが前ポケットです。前ポケットにはファスナーが付いていて、鍵やお金など大事な物を入れるのに向いています。
前ポケットの形にもいくつか種類があります。主なものは、小マチとほぼ同じ高さでファスナーが上部だけについているタイプと、ファスナーが側面まで付いていてコの字型に開くことができるタイプの2種類です。
池田屋の前ポケットは小マチポケットと同じ長さなので、集金袋や封筒に入った書類を折らずにそのまま収納できるのが特徴です。
詳しくは、こちらの記事もチェックしてみてください。
>>ランドセルの種類を徹底解説|素材・形・錠前・デザインのそれぞれの違い
収納場所の目安を決める
ランドセルの3つのポケットを上手に使うためには、どんな物をどこに入れるか、あらかじめ大まかに決めておくことがポイントです。
次のように分けることをおすすめします。
大マチポケット |
・背中側には重くて大きな物(教科書、ノートなど) ・手前側にはタオルなど軽くて小さな物 |
小マチポケット |
・よく使う物や、すぐに取り出したい物(筆箱、連絡帳など) ・大マチに入れると見つけにくい小物 |
前ポケット | ・重要な物や失くしたくない物(鍵、お金、提出物など) |
お子様と一緒に収納を練習するときは、「封筒はファスナー付きの前ポケット」「教科書や上履きは大マチポケット」といったように、わかりやすい物から少しずつ始めるのがおすすめです。
ただ、日によって持ち帰る物が変わるので、「大マチに余裕があるときは小さな物も一緒に入れていい」など、臨機応変に変えていいことを伝えるとよいでしょう。
慣れるまでは中身を全部出す
ランドセルの中には教科書やノートだけでなく、プリントや書類もたくさん入っています。プリントや書類は隙間に入り込みやすく、気づかないうちにたまりがちです。
特に新1年生のように、荷物の準備や持ち帰りにまだ慣れていないお子様には、帰ってきたら一度ランドセルの中身を全部出す方法がおすすめです。そうすれば、渡すべきものや翌日に必要なものを確認でき、荷物がたまることも防げます。
ほかにも荷物の出し入れをしながら、子どもがどんなふうに収納しているかを見ることで、会話を通してアドバイスもしやすくなります。
家での荷物置きスペースを工夫する
ランドセルの中身を整理する習慣を身につけるには、ご自宅の環境づくりも大切です。
家に帰ってきたあとの動き(生活動線)を考え、自然と片づけや準備ができるように整えるのがおすすめです。ランドセルを置く場所や学校に必要な物をまとめて置くスペースがあると、翌日の準備もしやすくなります。
さらに、大マチや小マチポケットに入れるものを大きさごとに分けてまとめておくと、ランドセルにしまうときの目安になって便利です。
毎日の片づけや次の日の準備を楽しく前向きにできるような環境を整えれば、お子様の自主性も育めます。
持ち運ぶ物を減らす
ランドセルの中をきちんと整理するには、そもそも持ち運ぶ荷物を減らすことも必要です。実際に文部科学省は、子どもの体の負担を減らす目的で「置き勉」(教科書などを学校に置いて帰ること)を推奨しています。
ただ、学校によっては置き勉ができない場合もあります。置き勉ができるなら、その日に家で使わないものは学校に置いておくと、次の日に必要なものを忘れることも防げますよ。
まとめ
子どもが小学校から持ち帰る荷物は意外と多いので、うまく整理整頓することが大切です。ランドセルの中をきれいにしておくと、手荷物も忘れ物も減らせます。
親御さんとお子様では、使いやすいと感じる部分が違うこともあるので、しっかり話し合って、お互いの意見を確認し合ってください。
ランドセルの容量やポケットの形も購入前にきちんと確認しておきたいですね。負担を減らすために、置き勉など荷物自体を減らす方法もぜひ検討してみてください。