ランドセルについて調べると「学習院型」と目にすることがあると思います。「○○型」というと特殊な形を想像されるかもしれませんが、学習院型ランドセルとは、四角い形をしたいわゆる一般的なランドセルのことです。
よく学習院型の引き合いに出される「キューブ型」というタイプがありますが、これはヘリがないタイプを指します。
ランドセルを選ぶにあたって、それぞれの特徴について知っておきたいですね。今回は、学習院型ランドセルの特徴と、キューブ型ランドセルとの違いについてご説明します。
学習院型のランドセルとは?
学習院型ランドセルとは、よく見られる四角い形のランドセルのことです。ただし、すべての四角いランドセルを「学習院型」と呼ぶわけではありません。次の3つの条件に当てはまるランドセルを、学習院型ランドセルとしています。
- 背面にヘリ(ふち)がある
- 全かぶせ
- 牛革か人工皮革で作られている
このタイプのランドセルは、明治時代に学習院の初等科で使われたことから「学習院型」と呼ばれるようになりました。今ではこの箱型が一般的ですが、もともとは軍隊で使っていたリュックサックのような「背のう」がランドセルの始まりです。
学習院型・キューブ型ランドセルの違い
学習院型ランドセルと比較されるものとして、「キューブ型」と呼ばれるヘリのないタイプのランドセルがあります。
もともとは、ヘリのある学習院型ランドセルが普通でしたが、ランドセルのサイズが大きくなったことで、よりコンパクトに見えるヘリのないキューブ型も作られるようになりました。
ヘリの違いは見た目だけの違いと思われがちですが、実は見た目以外にも「耐久性」「大きさ」「重さ」に違いがあります。この2タイプの違いについて詳しくご説明します。
耐久性・傷つきやすさ
ヘリの有無での最大の違いは「耐久性」で、ヘリがあるほうがより丈夫です。ヘリはランドセルの横の部分(大マチ)と背あて(背中に当たる部分)をしっかりと縫い合わせて作られているので、耐久性があり型崩れがしにくいです。
また、ヘリが出っ張っていることで、ランドセル本体が壁や地面に直接当たらず、側面や底の部分が傷つくのを防いでくれます。
実際に、長く使ったランドセルを修理するときも、ヘリが擦り切れているものが多く、ヘリが本体を守ってくれていることがわかります。池田屋のランドセルは、すべて丈夫なヘリがあるタイプです。
大きさ・収納力
ヘリがあるランドセルは、ヘリのないキューブ型と比べて、1〜2cm程度外側の寸法が大きくなります。ただ使うときにはほとんど気にならない程度の差です。
収納力に関しては、現在の最新モデルのランドセルは、基本的にA4フラットファイルが入るようになっています。ヘリの有無が理由で収納力が変わるということはないでしょう。
ただ、メーカーやモデルによって外寸が同じでも容量が違う場合があるので、収納力が気になる場合はモデルごとの容量を確認してみてください。
また、ランドセルのつくりでも容量が変わるので要チェックです。たとえば池田屋のランドセルは、小マチ(前のポケットの部分)を広げられる仕組みです。広げた状態の小マチと大マチを合わせると、ランドセルの幅が最大16.7cmほどになり、大きな荷物も入れられます。
重さ
細かく気にするほどではありませんが、キューブ型はヘリがない分使う生地が少なく、ヘリがあるタイプに比べて20〜30gほど軽くなります。
ランドセルの重さは、ヘリの有無以外だと素材によっても変わります。たとえば、人工皮革は牛革よりも素材自体が軽いので、ランドセルも人工皮革で作られたものの方が軽くなります(同じ形状の場合)。
ただ、大切なのはランドセルそのものの重さよりも、背負った時に感じる体感重量です。体にフィットしているほど軽く感じるので、ランドセル選びの時は実際に背負って確かめてみましょう。
まとめ
学習院型ランドセルは一般的な四角い箱型のランドセルのことですが、背面にヘリ(ふち)があり、全かぶせで牛革か人工皮革で作られているものを「学習院型」としています。
学習院型と比較されることの多い「キューブ型」との違いは、ヘリがあるかないかです。キューブ型にはヘリがなく、コンパクトに見えることが特徴です。
しかし、見た目以外にもランドセルとしての性能に違いがあります。その最大の違いは耐久性で、ヘリがあるタイプのほうが丈夫です。ヘリが車のバンパーのような役割を果たし、ランドセル本体を守ってくれます。
池田屋のランドセルは、すべてヘリがあるタイプです。
ランドセル選びでは、ヘリの有無以外にも見ておきたいポイントがたくさんあります。詳しくはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。